GENSEKIマガジン

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「リソグラフ」って何だろう? 印刷の工程から販売のトレンドまで聞いてきました!

 

みなさん初めまして。漫画家でイラストレーターのきびのあやとらと申します。先日、原宿の「ギャラリールモンド」で展示会「RISOLOGY2024」が行われました(2024年2月20日から3月3日まで)。

展示会ではギブミ〜!トモタカさんなど、国内外の人気アーティストの作品が展示されていました。

実際の展示はこんな雰囲気です。

ギブミ〜!トモタカさん

グループ展の様子

物販コーナーもあります

作品それぞれの魅力はもちろん、レトロでいて新しさも感じる独特な風合いがとても印象的です。これらはすべて「リソグラフ」という印刷方法によるもので、ギャラリーの隣室のリソグラフの印刷所、スタジオルモンドで出力されたそうです。

 

はて、リソグラフ? 聞き慣れないワードですよね。

私もグラフィックデザイナーの端くれなので言葉ぐらいはなんとなく知っていますが、実際のところよくわかっておらず……。

  • そもそもリソグラフとは一体何なのか?
  • リソグラフの奥深い魅力とは?
  • リソグラフをやってみたいけどどうすれば?

今回の記事ではこんなリソグラフの謎を紐解きます。さらにスタジオルモンドのオーナー田嶋さんのインタビューを通して見えてきた「イラスト表現の新たな可能性」についてもお話しします!

ライター(図解やイラストも)

きびのあやとら
グラフィックデザイナー歴16年だけど、今は漫画とイラストでご飯もりもり食べてます。踊るの大好き。最近のブームはエアロビクス。

 

進化したデジタルガリ版、リソグラフ

リソグラフの印刷所「スタジオルモンド」

少し時間をさかのぼって、約2週間前。

ちょうどその頃個展準備中だったイラストレーターOJIYUさんが、展示作品をスタジオルモンドでリソグラフ印刷されるとのことで、その一部始終を見せていただくことに。サポートに入られていたスタッフさんに詳しく解説をしてもらいました。

きびの
今日はよろしくお願いします! 早速ですが、リソグラフ印刷機を見せていただけますか?

 

スタッフさん
よろしくお願いします。印刷機はこちらになります。

きびの
一般的なコピー機と同じ見た目って感じですね。どんな仕組みで印刷が行われているんでしょうか?

 

スタッフさん
原理は昔懐かしの「ガリ版印刷」とほぼ同じです。単色の大量印刷を高速かつ低コストで行えることから、主に学校などで重宝されているみたいですね。きびのさんは、ガリ版はご存じですか?

 

きびの
ガリ版…名前は聞いたことあるのですが、ギリギリ縁がなかった世代なので、ざっくり説明していただいてもいいですか?

 

スタッフさん
ガリ版もリソグラフも「孔版(こうはん)」と呼ばれる印刷方法で、絵や文字が入る部分に微細な穴(孔)を開けて版(原紙)を作り、上にインクをのせて用紙に印刷するというものです。

昔ながらのガリ版は製版も印刷も手作業でしたが、リソグラフは全てデジタルで行えて1回の印刷で2色まで刷ることができます。

きびの
なるほど……?(まだイマイチわかっていない)
印刷用のデータはどのように作るのでしょうか?

 

スタッフさん
ちょうど今OJIYUさんの印刷データを用意しているところです。こちらを見てください。

きびの
これは……グレースケールのイラストですか? 4つあってそれぞれ微妙に違いますね。

 

スタッフさん
はい。今回OJIYUさんは黄色、ピンク、青、黒の4色のインクを使う予定なのですが、これは各色ごとの版になるデータなのです。

きびのさんは、Photoshopのカラーチャンネルはご存知ですか?

 

きびの
あ、はい。CMYK画像をシアン(C/青)、マゼンタ(M/ピンク)、イエロー(Y/黄色)、ブラック(K/黒)に分けて表示するツールですよね。色ごとに分解する感じで。2色刷りのデータを作る時とかに使います。

 

スタッフさん
リソグラフはそのカラーチャンネルごとに版を作るイメージです。そのため4色使いたいなら4つの印刷用データが必要になります。

インクはCMYKだけでなく全13色から選べるので、K(黒)を使わず2色だけで表現したり、3色+ゴールドを入れたりアレンジは自由です。

 

色数とインクの組み合わせで表現は無限大

きびの
だいぶわかってきました。一般的なプリンタみたいに一度でフルカラー印刷するのではなく、1色ずつ色(版)を重ねていくってことですね。

 

スタッフさん
その通りです!
では準備ができたようなので、早速やってみましょう。
インク汚れを防ぐために薄めの色から先に印刷したいので、1回目では黄色とピンクを印刷します。インクドラムを入れて……ぃよいしょ!!

 

きびの
インク、結構重そうですね。持ってみて良いですか?……重!!

 

スタッフさん
腰やりそうです(笑)。

スタッフさん
インクドラムがセットできたら、まずは試し刷りから。
1色ごとの濃度と、2色を重ねた時の版ずれなども同時に調整していきます。

きびの
おお〜! まだ全体像は見えませんが、これだけでも雰囲気あってすてきです!
で、次は黒と青版を使った2回目の印刷ですね。

 

スタッフさん
はい。データを準備しつつ、10分ほど置いたら始めましょう。
OJIYUさんのイラストデータは黒が少なめなので数分で大丈夫なのですが、黒などの濃い色が多い場合は1日ほど置いてから2回目の印刷を行います。

 

きびの
そうか。1回目で印刷した用紙を使うから、2回目はより一層気をつけなくてはですね。

 

スタッフさん
多少のカスレや滲みもリソグラフの魅力ではあるのですが、用紙の端や裏面にインクのカスレやローラーの跡が付かないようこちらでデータ調整させてもらうこともあります。

では、2回目の試し刷りと印刷を進めますね。

きびの
わああすごい! 良い! すてき〜〜!
OJIYUさんのタッチにめちゃくちゃあってて最高っすね〜??
あれ?どうしました?

 

スタッフさん
ちょっとOJIYUさんの思っていた感じと違うらしいので、再印刷します。
濃度を変えるなど調整してしっくり来なければ、別の版も検討されるそうです。

 

きびの
おお〜! 作品へのこだわり、カッケーっす!
版を変えるというのはつまりインク(色)を変えるということですか?
そんなことができるんですね。

 

スタッフさん
インクを変える場合と、濃度を大幅に変える場合は新しく版を作ります。版代と用紙がかかりますが、印刷途中での版の変更や追加には対応しています。
リソグラフは色数と色の組み合わせで何通りもの表現ができるので、じっくりこだわってベストな方法を見つけてほしいと思っています。

 

きびの
クリエイターに寄り添う姿勢……さすがです!

 

計算派も実験派も。偶然を楽しもう

スタッフさん
では、OJIYUさんが検討されている間に、データ作成の際の注意点「ノセとヌキ」について説明しますね。

 

きびの
あ、それ気になってました!
見た感じ、色(版)が重なる部分は混色になるようですね。1回目の印刷では黄色とピンクを重ねてオレンジになってましたし。

 

スタッフさん
その通りです。発想としては「乗算」モードです。
インクの色をそのまま出したい場合はパーツが重ならないよう「ヌキ」に、混色にする場合は「ノセ」にします。

きびの
なるほどなるほど、ここは要検討ポイントですね。
それにしてもノセヌキだけではなく、イラストを作成している段階である程度シミュレーションが必要そうですね。「この部分は赤、ここは黄色、ここは混色……」って感じで。
あ、でも緑を出したかったら緑のインクを使うか黄色と青を使うか……その辺も悩むところですね〜う〜む……。

リソグラフで黄色と青を混色した場合の見本(スタジオルモンド作成)

スタッフさん
そうですね。もちろん綿密に計算してデータを作るのも良いですが、あまり難しく考えすぎず実験している気分で楽しむのもアリですよ。
こういう予測不可能なところもまた、リソグラフの魅力だと思います。

 

きびの
実験! 予測不可能!どちらもワクワクする響きですね!

 

スタッフさん
同じデータを使っていても、印刷によって版ズレやカスレ具合が異なるので、一枚一枚が違う表情になります。偶然の産物を楽しむ気持ちが大切だと思います。

 

きびの
わああ〜!!! なんておもしろそうなの!
がぜんやりたくなってきました!!!

 

スタッフさん
……そんな話をしている間に、OJIYUさんも決まったようですね。
元の版(色)のまま、オレンジの濃度を上げたものと、青を緑に変えて印刷してみたいそうです。

 

きびの
わー。それはまた印象が変わりそうですね……! 楽しみです!

 

スタッフさん
また1回目の印刷からやり直す形になるので、後日完成品を見にお越しください。

 

きびの
はい、そうします! 実際に印刷工程を見させていただくことリソグラフのことがよくわかりました。秋山さん、OJIYUさん、ありがとうございました!

 

後日スタジオに再訪して見せていただいた完成品がこちら。オレンジがパキッと出ていて、青や緑がアクセントになっていてすてきです。

 

アジアで日本人のリソグラフ作品が売れる

きびの
ここからはスタジオルモンドオーナーの田嶋さんにお話を伺います。
田嶋さん、よろしくお願いします!

 

田嶋さん
よろしくお願いします。リソグラフのこと、わかりましたか?

 

きびの
はい、おかげさまでバッチリ理解できました。ありがとうございます。

田嶋さんには以前もGENSEKIマガジンで取材させていただいており、アートディレクター・イラストレーターとしてお仕事されていたのを存じています。そして現在はご自身の経験を生かしてギャラリーの運営とエージェント業をなさっていますよね。

そんな田嶋さんが、リソグラフの印刷所であるスタジオルモンドを始めたのは、なぜでしょうか?

 

田嶋さん
きっかけは2018年に台北で行われたアートブックフェアです。そこで現地のアーティストさんの多くが、リソグラフ作品を出されていたのが印象に残りました。

当時、日本ではリソグラフで作品を作っている人はあまりいませんでした。そこでフェアの後に台北でリソグラフ印刷ができる業者さん(レトロ印刷JAMの台北支部)と「日本のアーティストのリソグラフ作品を印刷してもらえないか?」と話をしました。

そして翌年(2019年)のアートブックフェアで日本のアーティストのリソグラフ作品を展示販売したんです。

 

きびの
え! 翌年に?? すごい行動力ですね?

 

田嶋さん
はい、これがすごく好評でした。
現地の学生さんを中心にたくさんの人が見てくれて。協力してくれた業者さんいわく、売り上げもこれまでで1番良かったそうです。僕も気持ちよくなっちゃって(笑)。

 

きびの
それは気持ちよくなりますね(笑)!
日本のイラストレーターの作品が海外でも受け入れられるって、なんだかうれしいですね!

 

田嶋さん
そこで弾みをつけて、同じ年(2019年)にまたリソグラフ作品を出したらそれも好評で。日本人アーティストの作品が東南アジアで人気なことは知っていましたが、安定した市場ができつつあるのを実感しましたね。

ゆくゆくはギャラリーの近くでリソグラフのスタジオを作りたいと思うようになりました。ところが、本格的に動き出そうとしたところで新型コロナが始まってしまったんです……。

 

きびの
ああ……そうですね。新型コロナの流行が始まったのは2020年。まさしくその時期ですね……。

 

田嶋さん
しばらくはなにもできない日々が続いていました。ところが2023年5月にギャラリールモンドの隣の部屋が空いたんです。

スタジオの事業計画も何もなかったのですが、勢いで借りることにしました。同時に理想科学さんに連絡して、リソグラフの印刷機を導入しました。そして2023年9月、「スタジオルモンド」をオープンしたんです。

 

きびの
急展開! やはり田嶋さんの行動力すごいです。そしてたまたま運営しているギャラリーの隣の部屋が空くなんて、なんだか運命的ですね……!

 

田嶋さん
ギャラリーの近くにとは思っていましたが、徒歩0分の隣の部屋になるとは、僕も思ってもみませんでした。

 

デザイナー的発想とアナログ感。深すぎるリソグラフの沼

きびの
スタジオの利用者はどのような方を想定されているのでしょうか?

 

田嶋さん
どなたでも利用できますが、特にデジタルで描いているイラストレーターさんに利用してほしいと思っています。

 

きびの
デジタル? それはなぜでしょう?

田嶋さん
今ってほとんどの方がデジタルで絵を描いていますよね。ただ、印刷の版まで考えて描いてるイラストレーターさんはあまりいないと思うんですよ。

でも、グラフィックデザイナーだと必ず印刷の版について考えるじゃないですか? 僕もグラフィックデザイナーだったのでそうなんです。

もしイラストレーターさんが版のことまで考えて制作する機会があったら、きっと作品に何かしらの影響が出てくると思うんですよね。例えば色の掛けあわせ〜混色するときのそれぞれの色の濃度にこだわったりとか。

 

きびの
あ、確かに。私はグラフィックデザイナーとイラストレーター、両方の仕事をするのですがまさにそう思います。

きっと、リソグラフの印刷ってイラストレーター脳とデザイナー脳、どちらも使いますよね。グラフィックデザインに馴染みのないイラストレーターさんだと、これまでなかった全く新しい発想が入ってくることになるので、おもしろい化学反応が起きそうですね!

 

田嶋さん
そうなんです。そしてリソグラフはアウトプットがアナログ。インクの匂いもするし予期せぬ版ずれやカスレもある。デジタルだけで描いていると知ることのできない、アナログの良さを体験することができます。

だからこそ、デジタルイラストレーターさんにこそ利用してほしいと思っています。
いろいろ試しながら、沼にハマってほしいです。

 

きびの
沼に……!
デジタルだけどアナログ……イラスト作品の新しい表現手法になっていきそうですね。

 

田嶋さん
それから、低コストなこともリソグラフの魅力です。
オフセット印刷で言うところの特色、蛍光色だったりゴールドだったりが気軽に使える。これは本当にクリエイターにとってはたまらないですよね。

 

きびの
ああハイそれはもう! デザイナー・イラストレーター、両方の私がめちゃくちゃ喜びます!!

田嶋さん
展示販売の面でも、これまで無かった価格帯とニーズがうまれています。
現状ギャラリーではジークレー(高精細印刷)やパネル印刷を販売するのが主流ですが、印刷コストが高い分、販売価格も上がってしまいます。

その点リソグラフはエディション付き(※)で安価に販売できるので、これまでアート作品を購入したことがない層にも届けやすくなりました。

※複製版画などの限定販売数を分母にして、ナンバリングの記載をすること

「RISOLOGY2024」では1枚2,500円でリソグラフ作品が販売されていました

きびの
リーズナブルにできるんですね! 好きなアーティストの作品はなんとしても手に入れたいですが、1点ものとなると手が出ない場合がほとんどですもんね……。でもリソグラフって一枚ずつ仕上がりが異なるから、世界でひとつの一点物がこのお値段と思うと、さらにお得感がすごいっすね?

 

田嶋さん
実際、20枚ほどプリントして、その中で一番仕上がりのいいものをサインして販売するのがヨーロッパの方から広がっています。

オリジナルをギャラリーで展示しながらリソグラフを複製原画としてサインして販売する流れもできてきているらしいです。
ギャラリーにスタジオを併設した今こそ、連携していくしかないよね、と。

 

きびの
この場所からまた新しい流れができてきそうで、ワクワクします! 
作品を見る側でも作る側でも沼落ちしそうです!

 

田嶋さん
僕も今度ね、リソグラフであんなことやこんなこと試したいな〜って思ってまして……。興味がつきませんよ。ふふふふ。

 

きびの
(田嶋さんが誰よりも沼にハマっている……)

 

作家性を探ろう。外へ出よう。

きびの
注目のリソグラフ作家さんを教えていただけますか。

田嶋さん
ギブミ〜!トモタカさんですね。とにかく作風がリソグラフにマッチしてる。
今後もますます東アジア圏で人気が出ると思います。今は中国の方でお仕事されていますし、リソグラフの注目作家といえばこの方ですね。

 

あと、カチナツミさんは私が出会った頃からすでにリソグラフの展示をされている方で、リソグラフの作品集を数冊出されているんですが本当にいつもカッコよくて……。この方も海外で非常に高く評価されています。

 

きびの
おお〜! どちらも素晴らしい世界観ですね。日本だけでなく海外で人気なのもうなづけます。

そういえば今回の展示会「RISOLOGY2024」には海外のアーティストの方も多数参加されていますよね。日本のクリエイターを海外に輩出して、海外のクリエイター作品を日本で展示する。なんだかリソグラフを中心に文化交流がされている感じですね。

 

田嶋さん
はい。海外に行くたび、常に新しいアーティストを探しています。世界には素晴らしい才能を持った原石のような方がたくさんいますので。エージェントとして、そういう方を発掘して日本の商業デザインのお仕事に繋げた例も多数あります。

それから僕は、日本のクリエイターはもっと海外に出るべきだと思います。世界にはいろんなタイプの仕事がまだまだあるので、そこに日本や東アジアの方に入ってきてほしいな、と。

 

きびの
あの〜実はですね…… 。お話伺いながら、私も海外でリソグラフ作品を展示したりなんてできちゃうんじゃないかな〜? なんて、ちょっと思っちゃったんですよね。

アナログで描いたこともないし、作風もアートとはかなり遠いところにあると自覚しているんですが、なぜかリソグラフならできそうな気がして…… 自分でも不思議です。

 

田嶋さん
それはリソグラフが「作家性」を出しやすいからかもしれませんね。
僕自身も普段のお仕事で出せない表現を、リソグラフで遊んでいる部分があって。実際に今回の展示会「RISOLOGY2024」に出ていただく作家さんには「いつものお仕事ではなく、あなたの作家性をそのまま出してください」とリクエストしています。

 

きびの
すごく大きな可能性を感じられる言葉ですね。早くたくさんのイラストレーターさんにリソグラフを知ってもらいたいと心から思いました!

 

田嶋さん
僕もそう思って活動しています。今後ギャラリーは他のスタッフに任せて、僕はスタジオおじさんになると思うので(笑)、是非いろいろな方に来てもらいたいです。

ただ印刷をするだけじゃなくて、アート業界の情報交換をしたり。そういうコミュニケーションの場にもなっていけたらと思っています。

 

きびの
あ〜。それは本当に大事ですね! 私も基本は1人黙々と仕事していますが、たまに同業者と会って話したりするとすごく刺激になりますし。先ほどスタジオを見させていただいた際も、一緒に作り上げて行く現場の空気がとても良いなと思いました。

 

田嶋さん
現在はギャラリーとスタジオをどんどん繋げていっているところです。ギャラリーのお客さんがリソグラフに興味を持ったらスタジオをのぞいてもらったり、逆にスタジオのお客さんにギャラリーを見てもらったり。双方向コミュニケーションができるのもギャラリーとスタジオ併設の強みですね。

 

きびの
とにかくもっと外へ! ですね。
本当にすばらしいお話が聞けて良かったです。ありがとうございました。

 

きびのもリソグラフに挑戦!

リソグラフの作業風景を見学し、その魅力とビジョンを伺いました。

そうなると「またいつか機会があればやってみたいな〜」で済むわけもなく。
一刻も早く自分のイラストでリソグラフをやってみたい……という気持ちを抑えられず、個人的にスタジオ予約をとりました。

スタッフの方にオペレーションしてもらいながら、作業を進めること約1.5時間。完成した瞬間思わず「最高〜! 」と叫んでしまいました。
だって本当に……最高じゃないですか? 私の作品!

4版(色)のつもりが思った濃度にならず6版作ることになったり(濃さを変えるだけでも版を作り直すことになります)、あえて版ズレさせるつもりがズラさない決断をしたり……予想外のことも多々ありましたがそれも含めて濃密な時間でした。

スタッフの方とつきっきりで相談しながら、15枚印刷していただき、料金は6,000円かからないくらいでした(詳細な料金はスタジオルモンドのホームページで確認してください)。

きびのはまったくのノープランでしたが、個展やイベントなどで販売すれば充分ペイできるお値段だと思います。
個人的にはスタッフさんとワイワイ会話しながら作業するのがとても楽しくて、このプロセスにも高いバリューを感じました。普段1人で黙々とPCに向かっているせいか、誰かとアナログ作業をする機会を求めているのかも……と。
ギャラリーもスタジオもとてもオープンな空間なので、是非お気軽に訪れてみてください。リソグラフという新しい表現、新しい可能性が待っています!

 

取材協力

スタジオルモンド
https://www.studiolemonde.com/

ギャラリールモンド
https://www.galerielemonde.com/

OJIYU
https://ojiyu.com/

 


 

執筆・イラストきびのあやとら(X:@kibinoayatraGENSEKI
グラフィックデザイナー歴16年目。小難しく考えすぎてしまう拗らせ期を経て、一旦デザインと距離を置くため廃業を決意。イラストや広告漫画をメインに方向転換するも、デザインはあらゆるクリエイティブの根底にあるズッ友のような存在だと気付きやっぱ好きだわ〜と思う。基本的なことやコツさえ抑えたらデザインはとても自由で楽しいからマジでみんなやろ〜?ということをギャルのノリで伝えていきたいと思っています。

 

編集斎藤充博(X:@3216WebGENSEKI