その“好き”は、誰かの世界を変えるかもしれない。viviON CREATOR AWARD第1回作品募集

こんにちは。GENSEKIマガジン編集部です。
誰かには、うまく説明できない。けれど、気づけば見続け、集め、描き、考え、作り続けている——。みなさんにも、そんな「好き」はありませんか?
GENSEKIマガジンを運営している株式会社viviONが、クリエイター一人ひとりの内側にある熱量を作品として届ける公募アワード「viviON CREATOR AWARD」を開催します。
第1回の募集テーマは、「偏愛」。
漫画、ゲーム、イラスト、立体、映像、メディアアートなど、ジャンルや形式は問いません。完成作品だけでなく、展示プランやモックアップ、CGなどによる提案形式でも応募できます。
この記事では、viviONがアワードを立ち上げた背景と、応募を検討している方に知っていただきたいポイントをご紹介します。
作品の出発点にある、説明しきれない「好き」
viviONは30年にわたり、漫画、ゲーム、音声、イラストなど、多様な二次元コンテンツを通じて、クリエイターの創作と向き合ってきました。
そのなかで大切にしてきたのは、作品を届けることだけではありません。作品とユーザーが出会い、その反応や応援がクリエイターの次の創作へと戻っていく。そんな循環をつくることです。
優れた作品の出発点には、本人にも説明しきれないほどの「好き」があります。
誰かにとっては小さなこだわりに見えても、作り手にとっては、世界の見え方を変えてしまうほど大切なものかもしれません。同人、漫画、ゲーム、ネットカルチャーなどを起点にした表現にも、既存のジャンルや形式だけでは捉えきれない熱量があります。
「viviON CREATOR AWARD」は、そうした表現を別の価値観に置き換えたり、主催者側から定義したりするためのものではありません。
クリエイター自身の「好き」から生まれた作品が、これまで届かなかった場所で見つけられ、理解され、応援される。そのための新しい接点をつくる取り組みです。
デジタルの場や個人の創作から生まれた作品が、リアルな展示空間で誰かと出会う。そして、鑑賞者からの反応が次の創作につながっていく。viviONは、本アワードを通して、そんな「好きの循環」を生み出したいと考えています。
第1回のテーマは「偏愛」
今回募集するのは、「偏愛」を作品として表現したものです。
ここでいう偏愛とは、単なる好き嫌いではありません。
ある対象に強く惹かれ、見続け、集め、描き、考え、作り続けてしまうこと。言葉にすると少し不思議でも、自分にとっては確かに大切なこと。その個人的な熱量を、作品として見せていただきたいと考えています。
応募の入口として、3つのタグ部門を設けています。
部門1:#ドット #ピクセル #解像度
ドットやピクセル、デジタル画像、ゲーム画面、ノイズ、記憶、情報、身体などを入口にした部門です。
粗い画像に感じる懐かしさや、低解像度だからこそ生まれる想像の余白。ドットやピクセルを視覚表現だけにとどめず、記憶や時間、感情へと広げた表現を募集します。
部門2:#癒し #回復 #救済
癒し、安心、眠り、ケア、祈り、居場所、声、身体、救済などを入口にした部門です。
誰かを癒すもの、自分を保つためのもの、傷ついた心身を回復させるもの。「癒し」を心地よさだけではなく、現代を生きるための切実な感覚として捉えた作品を募集します。
部門3:#異世界転生 #ファンタジー
異世界、転生、変身、神話、民俗、SF、仮想空間、夢、ユートピアなどを入口にした部門です。
現実とは異なる場所やルール、身体、生き方を想像すること。「異世界」を広く「もうひとつの世界」と捉えた表現を募集します。
タグは、作品を制限するためのものではありません。自分の偏愛を他者へ伝えるための入口です。3部門のうち1つを選び、そこから着想した作品または展示提案をご応募ください。
完成作品がなくても応募できます
本アワードでは、展示空間で発表可能な作品または展示提案を募集します。
平面、立体、写真、映像、デジタル作品、インスタレーション、メディアアート、イラストレーション、漫画的表現、ゲーム的表現、音声・サウンドを含む作品など、形式は自由です。
また、応募時点で実作品が完成している必要はありません。作品画像や映像URL、PDFのほか、展示プラン、過去作品資料、ステートメント、モックアップ、CGなどによる提案形式でも応募できます。既発表作品、新作、展示提案のいずれも対象です。
「作ってみたい展示の構想はあるけれど、まだ実物にできていない」という方も、ぜひご自身の偏愛をどのような体験として届けたいか、自由に考えてみてください。
審査で大切にすること
審査では、作品の完成度や技術だけでなく、次の観点を総合的に見ていきます。
- 作者自身の切実な関心や愛着が表れているか
- 選んだタグを、独自の視点や表現へ展開できているか
- 作者自身の方法や感覚として成立しているか
- 展示空間での鑑賞体験として成立するか
- 第三者の権利や倫理面に配慮されているか
- 受賞後の展示や企画へ発展する可能性があるか
誰かに合わせた「正解」ではなく、自分の好きに向き合い、自分にしか見えていないものを、どのように作品として立ち上げているか。その視点と方法を大切にします。
審査員・アドバイザー紹介
審査員には、アート、ファッション、テクノロジー、サブカルチャー、展示企画など、異なる領域で活動してきた3名を迎えます。さらに、国内外でアーティストの発信や活動を支えてきた戸塚憲太郎氏がアドバイザーとして参加します。
完成度や技術だけではなく、作品の根底にある「偏愛」の切実さや、作者ならではの問い、展示空間で生まれる体験まで、多角的な視点から作品に向き合います。
奥田雄太氏

アーティスト/yutaokuda studio代表
日本およびイギリスでファッションデザインを学び、ファッションブランドのデザイナーとして活動した後、アーティストへ転向。繊細な線描と豊かな色彩が共存する独自の絵画表現で、国内外の個展・グループ展に参加しています。
ファッションブランドやホテルとのプロジェクトに加え、『カードキャプターさくら』『魔法騎士レイアース』などCLAMP作品とのコラボレーションも手がけ、アート、ファッション、アニメ・エンターテインメントを横断して活動しています。
アニメや漫画、同人文化に親しんできた自身の原点も踏まえながら、誰かに合わせた表現ではなく、作者が自分の「好き」を信じて突き詰めた作品との出会いを楽しみにしています。
施井泰平氏

美術家/スタートバーン株式会社代表取締役/東京大学生産技術研究所リサーチフェロー
「インターネット時代のアート」をテーマに制作・研究を続ける美術家。アート作品の信頼性担保と価値継承を支えるスタートバーン株式会社を立ち上げ、テクノロジーとアートをつなぐ仕組みづくりに取り組んでいます。
アートメディア「Tokyo Art Beat」の運営や、「ムーンアートナイト下北沢」をはじめとする芸術祭の企画にも携わってきました。
日本のサブカルチャーを、個人の「好き」や執着から育ってきたクリエイティブの本流の一つと捉え、本アワードを通じて、これまで名づけられなかった価値が見いだされ、世界へ開かれていくことを期待しています。
内田まほろ氏

MoN Takanawa: The Museum of Narratives アーティスティック・ディレクター/キュレーター/展示プロデューサー
日本科学未来館で、「時間旅行展」「チームラボ展」や、シンボル展示「ジオ・コスモス」など、科学技術と文化をつなぐプロジェクトを多数企画。ニューヨーク近代美術館(MoMA)勤務のほか、ロンドンのBarbican Centreなど、国内外の文化施設で展示企画に携わってきました。
大阪・関西万博では「いのちの未来」パビリオンの企画統括ディレクターを担当。テクノロジーが社会や創作を大きく変える時代だからこそ、美しさや新しさだけでなく、作品が世界とどのような「問い」を共有しようとしているかに注目します。
アドバイザー:戸塚憲太郎氏
アートディレクター/ギャラリーディレクター
武蔵野美術大学で金属工芸を学んだ後、ニューヨークで彫刻家を志して活動。帰国後はアッシュ・ペー・フランスのアート事業の立ち上げに携わり、「hpgrp GALLERY TOKYO」を開設しました。
現在はニューヨークのギャラリー「NOWHERE」のディレクターとして、現地を拠点に活動する日本人クリエイターの発信や活動を支援しています。アーティストと社会の新しい接点をつくってきた経験を活かし、本アワードを支えます。
受賞作品は、リアルな展示空間へ
本アワードでは、応募作品の審査・紹介に加え、2027年夏ごろに受賞作品展を開催する予定です。
賞金総額は200万円相当。グランプリ、3つのタグ部門最優秀賞、審査員賞、ファイナリストを選出します。受賞者やファイナリストとは、受賞作品展のほか、今後の企画展や展示企画、販売、グッズ化、関連メディアでの紹介などについて、継続的な連携を相談する場合があります。
作品を選んで終わるのではなく、作品が鑑賞者と出会い、次の活動へつながるところまで。そのきっかけを一緒につくっていくことも、本アワードが目指すことの一つです。
募集概要
- 募集テーマ:偏愛
- 募集部門:① #ドット #ピクセル #解像度/② #癒し #回復 #救済/③ #異世界転生 #ファンタジー
- 募集期間:2026年8月17日(月)〜10月12日(月)23:59
- 応募対象:展示空間で発表可能な作品または展示提案。既発表作品、新作、提案形式のいずれも応募可能
- 応募資格:プロ・アマチュア、個人・グループ不問。日本語でのコミュニケーションが可能な国内在住者など
- 賞金総額:200万円相当
- 応募料:無料
- 受賞者発表:2026年11月下旬予定
- 受賞作品展:2027年夏ごろ開催予定
- 応募方法:公式募集ページ内の応募フォームから応募
応募資格、作品サイズ、提出物、権利の扱い、最終審査への参加条件など、詳しい内容は必ず公式募集ページをご確認ください。
あなたの「偏愛」を、世界へ
自分にとっては当たり前すぎて、これまで作品のテーマとして意識したことがなかったもの。人には説明しづらくて、ひとりで大切にしてきたもの。何度離れても、また戻ってきてしまうもの。
その「好き」は、あなただけの視点で世界を捉えるための原点かもしれません。
完成された答えでなくても構いません。自分はなぜこれを見続けてしまうのか。なぜ描かずにいられないのか。その問いから生まれた作品との出会いを、楽しみにしています。
応募締切は2026年10月12日(月)23:59です。
みなさんの「偏愛」が詰まった作品を、心よりお待ちしています。
この記事を読んだ人におすすめの記事
-
2024.11.14
-
2023.7.19
-
2024.12.17
-
2023.6.20
-
2022.8.10
-
2024.5.15