こんにちは、GENSEKIマガジン編集部です。
今回はイラストレーターの夢ノ内 千春先生を審査員にお迎えして、「星」をテーマにした「ミニキャライラストコンテスト」を開催しました。510作品ものきらめくミニキャラをご応募いただきました!
それぞれのアイデアを楽しみながらミニキャラのデザインや描き方のコツが学べる、選考レポートをお届けします。
▼結果発表と受賞者コメントはこちら
審査員
イラストレーター。ソーシャルゲーム会社勤務を経て、2016年よりフリーランスイラストレーターとして独立。現在は商業グッズイラストを中心としたイラストレーターとして活躍中。代表書籍に画集『DREAMING』『ミニキャラの描き方 「ちまっとかわいい」を描く基本&表現テクニック』など。
【大賞】多い色数をうまくまとめた、かわいさとオリジナリティがあふれる作品
Dreamy☆Restaurant/にゃんこ妖精☆
夢ノ内
大賞はにゃんこ妖精☆さんの『Dreamy☆Restaurant』です。おめでとうございます!
コンテスト選考では、以下の審査ポイントを基準に評価しました。
1.星の輝きをどう表現しているか
2.星から何を連想しているか
3.オリジナリティ溢れるアイデアがアウトプットされているか
アイデア出しの時点からオリジナリティにあふれていていいですね。「星」から「三ツ星」を連想し、そこに「レストラン」を織り交ぜて作られていったという、テーマの掘り下げがすばらしいです。金平糖のような星もキラキラとしていておいしそう。ホールやキッチンで働いているうさぎさん達のストーリー性もすてきです。世界観が1枚のイラストに収められていて、にゃんこ妖精☆さんの「かわいい」が詰まっています。
サイトウ
かわいくて、第一印象でパッと目を引かれます。
夢ノ内
配色もいいですね。「星」テーマというと青と黄色に寄りがちですが、ピンクなども入っていてカラフル。虹も描かれていて色数が多い中、小物に至るまでよくまとまっています。メインカラーの星色が映えるイラストになっていて、私も勉強させていただくことが多い作品でした。
サイトウ
にゃんこ妖精☆さんへ、アドバイスや応援のメッセージがあればお願いいたします。
夢ノ内
コンセプトやかわいさでは、言うことがないです! なので言えることとしては、本当に細かな技術面になりますが……帽子の星が比較的、均一に散りばめられているので、もう少し緩急をつけてもいいと感じます。髪のお星さまと同じようなパーツの大きさなので、「髪の星はこのサイズなら、帽子の星は大きくしよう」といった工夫をすると、さらにイラストが見やすくなるかもしれません。
星空は均一ではなく、輝きに変化があるのが自然です。そこで、サイズや並びをランダムにすると星空や宇宙の感じがより出せると思います。
イラストには、にゃんこ妖精☆さんにしか作れない世界観が、絵柄だけでなく色づかいやストーリー性に表れています。これからも独自のすてきな世界観を広げていってほしいと思います。
【佳作】十人十色のストーリーと個性、かわいさあふれる10作品
あなたに届ける星のかけら/moco
誰かの未来を照らす星のかけらを育てている女の子です。
ちいさな煌めきを秘めた星はきっと誰かの明日につながってゆくはず。
そう信じて毎日丁寧に水をあげて収穫してゆきます。
夢ノ内
植物の種が「星のかけら」で、それを育てている女の子というストーリーに胸を打たれました。花弁の中にお星さまや、研究ノートが描かれているのも、物語を感じられてウキウキしました。星座のヘアピンや、星を宿しているような夜空色の瞳もすてきです。ぬかりないかわいらしさがたくさんイラストに詰まっています。
サイトウ
キャラを中心に、かわいらしいパーツが散りばめられていますね。
夢ノ内
装飾など、絵本の表紙のようなかわいらしさがありますね。この子の絵本があったら読んでみたいです!子どもたちにも受け入れてもらえそうな愛らしさにあふれています。
サイトウ
イラストとしてさらによく見せられる工夫や、先生ならこうするといった点はあるでしょうか?
夢ノ内
技術面で言えることがあるとすれば、サムネイル表示で小さく見たときに、星座のヘアピンなど小物の描き込みがつぶれてしまいそうな点でしょうか。
せっかくかわいく描かれているのにもったいないので、描き込みを減らして形をもっとデフォルメできると、さらに見やすくなりそうです。線画を使わず、シルエットだけで描くのもいいかもしれません。
The blue comet/MΔWΔTΔ/まわた
夢ノ内
応募作品の一覧を見ていて、まず異色肌のデザインに惹かれました。しかも、ただ紺色にしたのではなく、キャプションで「そばかすを宇宙の星に見立てている」と書かれていて、思わず「なんてすてきなの!」とスタンディングオベーションでした。
サイトウ
攻めたデザインでオリジナリティがあふれていて、キャラが立っていますね。
夢ノ内
アイデアがずば抜けている上に、かわいらしいです。目のハイライトも流れ星のような形になっていたり、お星さまの輝きをたくさん感じられる作品でした。
サイトウ
さらに魅力を引き上げられる工夫はあるでしょうか?
夢ノ内
技術面でできる工夫としては配色でしょうか。現状は後ろの装飾の黄色が彩度高めになっていますが、こういった色がキャラにも入って目立たせられると、さらによくできると思います。
キャラの肌の紺色に対して補色になっている黄色の彩度を上げることで、色味でもさらに星のきらめきを表現できそうです。
ロックスター・ポラリス/也琥
【モチーフ】
「星」というテーマを見て、「ロックスター」と「北極星(こぐま座)」が最初に思いつき、モチーフにしました。【キャラクター像】
北極星が、「動かない(ように見える)星」という点から、揺るがない信念を持つ、自信を持ったキャラクター像にしました。
夢ノ内
「北極星」と「こぐま座」がデザインに織り込まれていて、スタッズたっぷりなロックファッションがかっこかわいくマッチしています。北極からイメージできる白を基調にしつつ、やさしいブルーが入った配色もすてきです。こぐまの耳もかわいいですね。
サイトウ
北極星からこれだけのことを思いつけるのはすごいです。
夢ノ内
とってもユニークです! 北極星は真北の動かない星なので、昔は方角を知る目印だったそうですが、ファンのみんなを導いてくれるロックスターなこぐまさんとピッタリ。アイデアがうまくマッチしていますね。
個人的には、しっぽのハーネスのようなベルトとスタッズがかわいいと思いました。キャラデザインをするというと服に要素を盛り込みがちですが、しっぽに盛り込むのは、私にはないアイデアでした。
サイトウ
設定からデザインまで、発想力が光る作品ですね。
夢ノ内
也琥さんはポップでかわいらしいデザインができる方だと思うので、これからも世界観をどんどん展開していってほしいな、と思います。
夢のような世界をアナタに!/Amatumi
「ようこそ!我らの舞台へ!」
彼女は夢見曲芸団の座長メリー。今宵の舞台も一頭輝くトリックスターとしてお客様と演者の目を輝かせにやって来る。【コンセプトや作品背景】
星から連想してスター(人気者)。夜から夢、夢から羊に連想して羊モチーフのキャラクターとなりました。同じ演目でも同じ舞台にならないといった瞬間的な時間と流れ星(一瞬の輝き)に相性を感じ、モチーフとして多めに活用してあります。
夢ノ内
「お星さまの輝き」を、「舞台の一瞬のきらめき」と重ねていただいたという設定に納得して、深く頷いてしまいました。シルクハットと胸元にあしらった流れ星を模したリボンもチャーミング。散りばめられたお星さまや目のきらめきなど、かわいい部分が多く、選ばせていただきました。
サイトウ
Amatumiさんの設定は推し活的な目線で共感できますね。
夢ノ内
DVDを見るだけでは伝わらない、舞台にしかないあの瞬間を込めたというのが、とても説得力がありました。背景も、サーカスっぽいハーリキンチェック(道化役者のひし形柄)の装飾がマッチしていて、世界観もぐっとよく描けています。
サイトウ
先ほどはロックスターで、今度はトリックスターと続きました。
夢ノ内
今回のコンテストでは、テーマ遊びが上手な方が本当に多かったですね。
座長のメリーさんが率いる舞台は、まぶしく心躍るような時間でみんなの心をつかんで離さないのだろうな、と思いました。
サイトウ
さらに魅力的にできる点はありますか?
夢ノ内
アイデアがいいので、もう少し足のリボンや胸のタイなどを誇張してあげると、デザインがよりかわいく見えやすくなると思います。つぶれてしまうのは惜しいですし、大きく描くとより映えて見せられます。
サイトウ
先ほども同じお話がありましたが、ミニキャラにおいてパーツのデフォルメは大切なんですね。
Amatumiさんは、顔の輪郭を描くのに時間がかかってしまったようです。先生が解決するならどういったテクニックがあるでしょうか?
【特に時間をかけて制作した箇所】
顔の輪郭が意外と難しく難航しました。太って見えたりイマイチ可愛くならなかったり何度も書き直させられました(笑)。
夢ノ内
私もお仕事で経験がありますが、服や髪型でフェイスラインが隠れる場合、シャープな輪郭が出にくくなるんです。このキャラは首も隠れるデザインなので、お顔が丸く見えるのは仕方のないことでもあります。
下ぶくれ感が出てしまう場合には、こちらの絵で言うと星のペイントがある側の頬をキュッと締めることでシャープに見せられると思います。
サイトウ
反対側の、頬が膨らんだ部分につい気がいってしまいそうですが、あご側のラインがポイントなんですね。ためになるお話をありがとうございます!
12星座擬人化/カノコ
夢ノ内
サムネイルで見たときから、圧倒的にキャラ数が多くて驚きでした。それだけではなく、個性豊かな星座達の輝きが圧巻です。
擬人化というと直接的な表現が多くなる中、おひつじ座の角やうお座のヒレなどそのままではなく髪型のデザインに落とし込まれています。みずがめ座は瓶を持つ女性で描かれることが多いのですが、ウェイ系な飲め飲めお兄さんになっていて、率直に好きです(笑)。応募作品の中でも大変ユニークなデザインに見入ってしまいました。
サイトウ
どのキャラもひとひねりあって、性格が見えてきますね。
夢ノ内
キャラの見た目だけでなく、ひとりひとりに内面のテーマもあるのがいいですね。
サイトウ
イラストとして、よりよくできる点はあるでしょうか?
夢ノ内
一枚絵として見たとき、背景に繊細な線が入っているので、そちらが目立って少し混乱してしまいます。背景の色をもう少し押さえてメインとの差をつけると、よりキャラの方に目を引けると思います。
私もお仕事のとき気をつけているのですが、キャラを見せたいときは白背景や、模様を入れるにしても薄めやシンプルにしないと、キャラが沈んでしまいます。装飾をたくさん入れたくなる気持ちもとてもわかるのですが、1枚絵で見やすくなる意識をして描くと、もっとよくなると感じます。
サイトウ
2枚目の投稿画像だと、白背景にキャラが一覧で並んでいて、一人一人が見やすいですね。
夢ノ内
そうですね。ミニキャラのお仕事では、キャラをたくさん描くことが多いです。イラストをポートフォリオに入れることを考えると、キャラ同士が被らないよう配置してデザインが全部見えるようにするのも、大切かと思います。
カノコさんのデザインはかわいらしいので、ぜひグッズを見てみたいですね。
星たちのマーチングパレード/mmm
女の子のもつ旗を流れ星に見立て、それをもって星たちのマーチングパレードを先導するドラムメジャーのようなキャラクターに仕上げました。
夢ノ内
サムネイルで見たとき、配色がかわいいのはもちろんのこと、流れ星のフラッグがとてもよかったです。見せたい部分を、誇張した表現で大胆に見せられています。そして視線が女の子に移ると、お星さまをちりばめた抜かりないかわいさが詰まっていて、さらに心をつかまれました。
色の調和も絶妙でかわいいですね。 ピンクと青と黄色の調和も他にない新しい輝きを見せてくれています。
サイトウ
個性的な配色ですね。青色がアクセントになっているのでしょうか?
夢ノ内
そうですね。差し色の藍色がなかったらゆめかわ系になっていたと思いますが、この色を入れたことで画面が締まり、ゆめかわとはまた違う印象に感じさせてくれますね。
サイトウ
さらに工夫できそうな点はありますか?
夢ノ内
こんなにかわいいので悩ましいですが……目のまつ毛の色味がやや強い印象なので、もう少し色トレスで色を入れてあげてもいいかな、と感じます。
髪の中や輪郭のエッジ以外のところは色トレスされていますが、顔の中は濃い目です。もう少し顔の柔らかさを出してあげると雰囲気に馴染んで、さらにふんわりしたかわいい印象が出せると思います。
綺羅星アイドル/あいいろさん
夢ノ内
「星」と「アイドルの輝き」を重ねてデザインされたのが印象的です。袖の裏地に星空が輝いていたり、髪のメッシュ部分が深い夜空の色になっているのも大好きです。
サイトウ
とても色がきれいです。後ろにひつじも描かれていますね。
夢ノ内
全体に彩度が高く鮮やかなことで、アイドルらしくキラっと輝いているのがかわいいですね。
男の子がかっこいい反面、ひつじさん達はゆるふわ感があってギャップがあり、かわいらしいです。サポートのギターがお星さまを模していたりと、デザインへの落とし込み方もすてきでした。
サイトウ
ここからさらに工夫できる点はあるでしょうか?
夢ノ内
せっかくアイドルをモチーフにしているので、音楽にまつわるモチーフをもっと入れると、さらに伝わりやすくできそうです。マイクや楽器も入っていますが、今まさに歌っているシーンだと思うのでもっと音符などの小物があってもかわいいかな、と思いました。
星のこども/なっトウ
【コンセプトや作品背景】
沖縄県に伝わる星の砂の昔話をコンセプトに、制作しました。
海で生まれた北極星と南の星の子どもたちは、海の神の怒りに触れてしまったことで、神に仕える海の大蛇に襲われてしまいます。他の兄弟が次々と大蛇に食べられていく中で、立派な星になって母星と父星のいる空に帰るため、ボロボロにながら懸命に海を泳いで逃げている…という場面設定です。
夢ノ内
キャプションを読み、私も星の砂の物語を調べ、「沖縄の昔話」というすてきな発想からの繋がりを教えていただきました。
「星」というと儚くてきれいなイメージが多い中、「星の子どもがたくましく生きている」というストーリーを、なっトウさんなりに1枚のイラストに落とし込めているのが斬新です。表情やライティングから子ども達たちの命のたくましさや輝きを感じました。沖縄の衣装からデザインされているのもかわいいです。
サイトウ
実際の衣装から忠実に踏襲されている印象です。
夢ノ内
琉球の花笠模様なども細かく、揺れる星の砂のチャームなど、想いがたくさん詰まっていてとってもすてきです! なっトウさんは沖縄在住なのかな? と思うぐらいよく描かれていますね。
サイトウ
うしろのヘビもリアルに描かれていますね。
夢ノ内
コンセプトにある通り、物語の中でこのヘビは恐ろしい存在です。それを知ったうえで見るとこの表現にも納得です。
ただ、キャラがかわいらしくポップなので、ヘビのリアルな描写が「かっこいい」と「かわいい」の狭間になって、迷ってしまいます。この作品のいいところでもあるので難しいのですが……。
「ミニキャライラスト」としては、もっとポップでかわいいものとして描いてもいいのかも、と思いました。
宇宙に煌めく甘い星/Yanagi
夢ノ内
第一印象は「ゆめかわ」でした! その中で宇宙をモチーフにするのはあまりない発想でおもしろいです。お星さまから金平糖を連想し、そこからファンシーな世界が展開されていて、大変かわいらしい作品です。
サイトウ
猫耳に沿った形のヘルメットもかわいいですね。
夢ノ内
いいですよね。背中に背負ってる瓶からもストーリーを感じます。楽しく宇宙を漂いつつ、流れ落ちる金平糖をみつけては背中のボトルに大切に詰めているのかな、ときどきおやつに食べちゃったりするのかな? と、ストーリーを想像しました。Yanagiさんにしか描けない世界観だと思います。
サイトウ
イラストとしてよりよくできるところはあるでしょうか?
夢ノ内
背景にかわいらしいお星さまがたくさん散りばめられているのですが、散り散りの配置というのは、どうしてもごちゃっと見えてしまいがちです。背景に描かれた装飾に、キャラと同じ考え方でもっとメリハリをつけられると、かわいいかなと思います。
ポラリス/ナナオイチ
こぐま座の一等星
紫微星とも呼ばれるそれは、すべての星の動きを統括する「王」の星とも考えられているらしい。
夢ノ内
落ち着いた彩度の色合いですが、クラシカルでファンタジーな装飾に「王」の風格とお星さまの輝きを感じました。他にもこぐま座をテーマにした作品はありましたが、同じモチーフでも人によって発想が全然違ってくるな、と発見がありました。
サイトウ
かわいらしいのに、王様らしさも感じられます。
夢ノ内
かっこいいですよね。表情も厳かな感じがあって王様らしく、でもかわいらしい。全体的にクラシカルな雰囲気がある中で、実はファンシーなこぐまちゃんがいるのもかわいいです!
サイトウ
ここはときめきポイントですね……! 作品についてアドバイスはありますか?
夢ノ内
ナナオイチさんは、落ち着いた彩度でテーマ表現も上手な方だと思います。そこで、個性的でかわいらしいキャラをさらに生かせる「背景デザイン」にチャレンジするのはどうでしょうか。ファンタジー感がとてもいいので、世界に没入できるような背景があると、もっとすてきだろうな、と感じました。
【総評】夢ノ内先生も知らない世界にあふれていた
サイトウ
今回は510作品ものご応募をいただきました。全体を振り返って、いかがでしたでしょうか?
夢ノ内
全体的に、「星」から青や黄色を配色する傾向はありましたが、そこにさらに個性的なアイデアが加わり、それぞれのコンセプトもギュッとこめられていました。全ての作品のクオリティが高かったです。
また、ミニキャラを使うと一枚絵に世界観をぎゅっと詰めやすいことに気づきました。頭身の高いイラストとは違う、デフォルメされたキャラだからこそですね。
サイトウ
今回、夢ノ内先生はどんな思いで「星」というテーマを設定されたのでしょうか?
夢ノ内
私自身、画業を長く務める中で「星」というテーマを何度も描いてきました。だからこそ、いろんな方の発想をもっと見たい、私が勉強したいという気持ちで、今回のテーマに設定させていただきました。
サイトウ
何度も描かれてきた夢ノ内先生に講評で「こんな発想はなかった」というご感想をいただけたのは、すごいことだと感じます。
夢ノ内
たくさんの違う「星」を見ることができました。私の知らない世界を見せていただき、普段なかなかない、いい経験になりました。
みなさん、すてきな世界を見せてくださって、ありがとうございました!
見本イラスト
サイトウ
先生もたくさん星というテーマで絵を描かれてきたということですが、普段どうやってイラストのアイデアを発想されるのでしょうか?
夢ノ内
コンテストページの見本イラストは、2020年に『星の童話展』を開催したときの作品です。星と「白鳥の湖」を掛けたコンセプトでした。
以前は私も「星」といえば、スタンダードに星空や、黄色や青色で描くことが多かったです。ただ最近は、そのイメージだけにこだわらなくてもいい、と考えるようになりました。
スタンダードな青や黄色は描ききったぞ、という気持ちもありますが(笑)。ひとつのテーマだけでなく、例えば童話や配色をサブテーマにして、「星と人魚姫」「星とピンク」などと組み合わせたら、他にないものが描けるのではないか? と思い始めたんです。
夢ノ内
それで最近も、節分テーマのイラストを描くときに試しました。スタンダードなイメージだと鬼の赤、柊の緑などですが、いつもと、みんなと違う感じで描きたいと思ってピンクを選びました。
今は描くときの自分の心の中の色、ワクワクするような気持ちをもっと込めてもいいのでは、と思っています。
サイトウ
たくさん描いて来られたからこその変化ですね。ご経験からの貴重なお話、ありがとうございました!
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執筆kao(X:@kaosketch/Web/GENSEKI)