こんにちは。GENSEKIマガジン編集部です。
GENSEKIマガジンの読者の方々は絵を描かれる方が多いかと思いますが、参考資料集めはどのようにしているでしょうか。最も手軽なのは画像検索ですよね。絵を描く人々にとって、資料集めは大事な工程なので、スマホやPCでいろいろ探せるのは非常に便利です。
ただ、こんなことを思ったことはありませんか?
「アレってなんて検索すれば出てくるんだ……?!」
資料を集めるために、まずその資料の名前を試行錯誤しながら探した経験、一度はあるのではないでしょうか……。
というわけで、そんな経験を持つスタッフたちから、資料探しのためにたどり着いたワードを募集しました。今回は、その中からピックアップした7つをご紹介します! もしかすると、今まで探せずにいた「アレ」が見つかるかも……?
線状の光が差している様子
雲や木々の隙間などから、放射状に差し込む光。神々しさを感じさせる場面などによく使われる表現ですよね。
このような光の筋は「光芒」と検索すると出てきます。
雲の隙間から降り注ぐ光については、「薄明光線」「天使のはしご」とも呼ばれているようです。どちらもなんだかおしゃれでかっこいいですね……。
なぜ、どんな時に光芒が発生するのか? という部分まで気になった方は、「チンダル現象」について調べてみるとより理解が深まるかもしれません。
まぶしい太陽の周りに現れるキラキラ
光にまつわる表現からもうひとつ。
太陽のまぶしさを強調するときなどに使われる、実際には目に見えないキラキラした不思議な光。これは「レンズフレア」と調べると出てきます。イラストソフトにブラシとして入っていたりするので、知っている方も多いかも? アニメでもよく使われていますよね。
この「レンズフレア」というのは、その名の通り、カメラのレンズを通したときに起こるフレアという現象です。その中でも、画面の一部が白っぽくなるものを「フレア」、多角形や玉状の光が映り込んだものを「ゴースト」と呼ぶそうです。
ひもが束になったような装飾品
次はインテリアやファッションに関わるものをご紹介。
カーテンを束ねるロープや、ストラップなどでよく見かけるふさふさしたヒモの束。これは「タッセル」と呼ばれる装飾です。服のデザインにも取り入れられることがありますよね。
また、その中でも和なテイストのものを探したい場合は「飾り房」で調べてみるのもアリです。シンプルに、欲しいテイストにあわせて「和風」「チャイナ」のような単語を追加してもいろいろ出てきますよ!
暖炉の「周り」の装飾
暖炉を描きたいけど、イメージに近い画像が出てこない……。そんなときは「マントルピース」で検索してみましょう!
マントルピースとは、暖炉の周りを装飾する枠部分のことを指します。日本で暖炉はあまり一般的ではありませんが、最近では飾り棚のようなインテリアとして、マントルピースのみを置くこともあるそうです。室内のイラストを描くときに、アクセントとして取り入れられそうですね。
ミリタリーかつ近未来的な雰囲気を感じるファッション
ベルト・ジッパーが取り入れられたジャケットやカーゴパンツなどが特徴的な、現代~近未来的な雰囲気のある衣装って最近よく見かけませんか? そういったファッションは「タクティカルファッション」と調べると出てきます。
タクティカル(tactical)とは「戦術の」という意味の英単語です。「タクティカルベスト」「タクティカルブーツ」のようにして、アイテムごとに調べることもできます。似ているワードに、軍服を模したスタイルに使われる「ミリタリー(軍人の)」もありますね。
ちなみに、カーゴパンツにときどきついているこちらのヒモは「止血紐」と呼ばれているそうです。軍で止血のために使われていたことに由来しているのだとか。揺れものとしてデザインに取り入れるのも良さそうです。
店先などにある雨除け
町中で見かけるものからもひとつピックアップ。
パン屋さんや花屋さんなどの店先でよく見かける雨除け。これは「軒先テント」や「庇(ひさし)テント」と呼ばれています。まるっこい形のものやフリルのついたものなど、調べてみるといろんな形状があっておもしろいです! 街並みを描くときに意識してみると、華やかになりそうですね。
また、こういったテントの中でも開閉ができるタイプのものは、一般的に「オーニングテント」と呼ばれるそうですよ。
世界の一部を切り取ったようなイラスト
最後はイラストの形式からご紹介。
ソーシャルゲームなどでよく見かける、世界の一部を切り取ったジオラマのようなイラスト。こちらは「ヴィネット(ビネット)イラスト」と呼ばれています。
以前GENSEKIでも「ファンタジービネットイラストコンテスト」を開催しました。応募作品を見るだけでもいろいろ参考になりそうです!
そしてコンテストの講評記事では、クオリティの高いヴィネットイラストがまとめられている他、審査員のくるみつ先生によるヴィネットイラスト制作秘話も語られています。「ヴィネットイラスト描いてみたいな……」と思った方は、ぜひ覗いてみてくださいね。
▼記事はこちらから!
まとめ
以上、資料集めの助けになったものはあったでしょうか。1つでも「へ~」と思っていただけたらうれしいです。
今回は雑多に集めてみましたが、記事が好評であれば(もしくは編集部が作りたくなったら)、またいろんなジャンルごとに「アレ」を集めてご紹介するかもしれません。
資料集めは、絵を描くうえで大事な観察と地続きな工程だと思うので、制作の糧になると思います。普段から気になったものはすぐ検索したり、外に出て興味を惹かれるものや現象を探してみたりするのも楽しいですよ!
執筆
GENSEKIマガジン編集部