2022年7月25日、イラストレータープラットフォーム「GENSEKI」運営・株式会社viviON本社にて、「なかやまきんに君コラボ!大胸筋が歩いてる!パワー!『筋肉』イラストコンテスト」受賞式を開催。
「筋肉」をテーマに集まった作品を、なかやまきんに君の審査のもと「ポージング部門賞」「特定部位部門賞」「最も仕上がっているで賞」を発表した「筋肉表彰式」のレポートをお届けする。
ーーGENSEKIプレゼンツ『なかやまきんに君コラボ ー 大胸筋が歩いてる! パワー!「筋肉」イラストコンテスト』筋肉授賞式を開催いたします!
イラストへの向上心や日々の努力がどこまで仕上がっているのか?「筋肉とお絵描きは裏切らない」!!!
審査員を務めていただきました、なかやまきんに君にご登壇いただきます!お願いします!
(入場曲、ポージング)
なかやまきんに君:ヤーーーーーー!!!どうもみなさん!なかやまきんに君です!パワー!!!よろしくお願いいたします!!
ーーまずは先週行われました、東京マスターズボディビル選手権大会(男子40歳以上級)見事3位、おめでとうございます!大会はいかがでしたか?
なかやまきんに君:今回は減量期間が短く、アメリカから帰ってすぐ減量スタートでした。かなり体に疲れやダメージがある中の参加でしたが、初のマスターズクラス挑戦で第3位というのは、僕にとってはとても嬉しい結果です。ありがとうございます!
ーー大会中、どんなことを思いながら出場されたのでしょうか?
なかやまきんに君:今回は、お客様が入っての大会でしたので「今日までこうして仕上げてきました!最高のパフォーマンスを皆様にお見せしたい!!」という一心でポージングさせて頂きました。
ーーこういった大会に出られる時に、いつも気をつけていることはおありでしょうか?
なかやまきんに君:(司会者の方が)良い声でお尋ねいただくので、緊張しますね!(笑)
(一同笑、和み)
なかやまきんに君:ボディビルというのは、大会当日までの準備でどういうパフォーマンスができるかが9割ぐらい決まる競技です。決して当日のラッキーでは勝てないので、その日までにどれだけ、どういった準備をするかが一番大切になります。
なので大会当日は、全ての人がもう「最後は思いを出し切ってパフォーマンスをする」ということだけに集中します。それまでずっと準備をしてきたので、当日は楽しくやろうと意識して、行っております!
ーー熱い思いをお聞かせ下さって、ありがとうございます(良い声)
なかやまきんに君:どういたしまして(良い声)!
(一同笑)
ーー今回、イラストコンテストを開催して、いかがだったでしょうか?
なかやまきんに君:今回は「筋肉」がテーマということで、どんな作品が来るのか楽しみにしていました。
沢山の方にご応募いただき、皆さん作品がそれぞれ個性豊かで「こういう角度から筋肉を描く方がいらっしゃるんだな」「こういうのもあるのか!」と、ものすごく楽しく審査させていただきました!
ーーとても真剣に審査してくださって、ありがとうございます!では、いよいよ賞の発表に移ります!まずは、ボディビルダーが大会で披露するポージングを基準としたポージング部門賞です。きんに君は好きなポージングなどありますでしょうか?
なかやまきんに君:横から見るサイドポーズが好きですね。「サイドチェスト」と「サイドトライセップス(上腕三頭筋)」の2種類があり、横から腕と腹筋を見せるポーズです。
僕はこの2つが得意で、アピールできるポーズですし、大好きですね。
ーーそのポージング部門より、サイドチェスト賞に輝いたのは…たじさんの作品、『美しいサイドチェスト』!
なかやまきんに君:素晴らしいですね!表情をしっかり見せ、笑顔でありつつ、力も入ってる迫力がある。この何とも言えない表情がリアルです。ボディビルダーは、笑顔でポージングしながらも、頭の先から足先まで、どこにどう力を入れたら筋肉が一番見えるか考えて全身に力を入れているので、その時の表情に近い感じがしました。
汗もしっかり描かれているのがまたリアルで臨場感が伝わり、体のラインも美しく、素晴らしい作品だと思いました。
ーーボディビルダーならではの目線ですね。専門的でリアルなご感想を、ありがとうございます!では、次に、フロントラットスプレッド賞に輝きましたのは、真やまさんの作品『フロントラットスプレッド夏2022』です。
なかやまきんに君:「フロントラットスプレッド 」は、腰に手を合わせて体の幅や肩幅、背中の広背筋の広がりを審査するようなポージングなのですが、それがしっかりと表現されていて素晴らしいですね。そしてこの抜けるような青空の下、爽やかな笑顔、雲とのマッチ具合。やっぱり筋肉には青空やビーチのような景色が似合いますので、その感じがよく伝わってきます。いいですね!
ーーありがとうございます。ぜひ、同じポーズを取っていただきたいのですが…!
なかやまきんに君:はい、いきます!
ーーお願いいたします!「フロントラットスプレッド!」
(会場、拍手)
ーーありがとうございます!次は、部門が変わりまして、特定部位部門賞になります。こちらもやはり、お気に入りの部位はありますでしょうか?
なかやまきんに君:ボディビル大会で体脂肪をかなり減量して削った時と、試合が終わり体脂肪が戻って来た時で、好みの部位がちょっと違うんですが…でもやっぱり、肩の三角筋から上腕三頭筋あたりですね。
「サイドトライセップス」のポーズで前から見て、肩の三角筋が張り出すような感じがいいと言われる部位です。
ーーなるほど、身体の状態で部位の形も変わってくるのですね…!
では、特定部位部門賞、ご紹介します。大腿四頭筋(だいたいしとうきん)賞はタグチ マナミさんの『夢の舞台へ』です!
なかやまきんに君:筋肉の描写が素晴らしいです!大腿四頭筋というのは、太ももの前の筋肉です。内側の膝の上、内側広筋(ないそくこうきん)、外側に外側広筋(がいそくこうきん)、そして中央に大腿直筋(だいたいちょくきん)と中間広筋(ちゅうおうこうきん)、この4つの筋肉の頭を取って「大腿四頭筋」という筋肉になるのですが、それがしっかりと表現されています!
ーー詳しい部位解説で、絵の見ごたえも変わってきますね!では次に、特定部門賞・三角筋賞に輝いたのは、あうろーらさんの『爽快!!果汁ハジケル肩メロン!!』です。
なかやまきんに君:作品を見た瞬間、今すぐにでも絵から飛び出してしまいそうな立体感がありました。血管の浮き具合、筋肉の丸み、この迫力、素晴らしいです!
肩の三角筋は、腕の付け根の筋肉を発達させて体脂肪を薄くすると、血管が出てきてメロンの皮の、線のようになります。それで実際、ユーモアたっぷりのボディビルの掛け声で「肩にメロンの皮のせてんのかい!」というのがあるので、そうした掛け声のユーモアとイラストが合わさった作品ですね!
ーー掛け声が実際にあるのですね!ありがとうございます。では、ポーシングと一言、お願いします!
(ポージング)
なかやまきんに君:パワー!!!!
ーーありがとうございます!筋肉パワーをいただいたところで、いよいよ最優秀賞の発表です!
なかやまきんに君:私が審査させていただき、総合的にナンバーワンだと思った作品の発表です!
ーー応募総数186作品の中から、見事「最も仕上がっているで賞」に輝いたのは?!ミュージックスタート!
(曲とポージング)
なかやまきんに君:ヤーーーーーーーーーー!!!!!
なかやまきんに君:るぅさんの『マッチョコ』です!ボディビル大会は、身体を鍛え脂肪を削った上、日焼けさせて色を黒くした状態でステージに上がるので、実際に腹筋が割れていると「腹筋板チョコ」と例えられることがあるんです!
そこをパロディにしたような、リアルな腹筋だけども上の方でチョコのように溶けてきていて、これ板チョコレートなのかな?という面白みがあります!このマッチョ…マッチョコ具合が面白く、上手くマッチしてる感じが、本当に素晴らしい作品だなと思いました!
ーーありがとうございます。本日なんと会場に、受賞されたるぅさんがいらっしゃいます!どうぞ壇上にお上がりください!
るぅ:ありがとうございます、はじめまして。嬉しいのと、驚きと、ずっと緊張でドキドキしています。
なかやまきんに君:るぅさん、はじめまして!お越しいただきありがとうございます。
テーマは「筋肉」でしたが、どういう感じでこの絵を思いついて描き始められたんですか?
るぅ:どこの部位を描くか考えていて「腹筋を描きたい」と思ったときに、先程の様に「板チョコ腹筋」と言うのを「そのまま腹筋をチョコレートみたいに包装したら可愛いだろうな」と思って描きました。
なかやまきんに君:筋肉のツヤの具合もすごくいいですし、とてもリアルです。これは参考にされた写真があるのでしょうか?
るぅ:特定のモデルはいないんですが、コンテストの概要にあったきんに君の写真をベースに、色々な筋肉を調べ、チョコレート色だなという所なども含め、いい感じになるようまとめました。
なかやまきんに君:なるほど、それでこのチョコレート感!描かれた時の感じを聞くのも興味深くて面白いです。ありがとうございます!
ーー筋肉とイラストで、最も仕上がっているお二方に、記念撮影をお願いします。るぅさんはイラストをお待ちいただき、きんに君はぜひご自慢の板チョコお願いします!
なかやまきんに君:はい!
ーーここからはるぅさんにお話を伺います。その間、きんに君にはぜひお絵かきをしていただきたいと思います!テーマは「夏」。ペンとスケッチブックで、きんに君が思い描く熱い「夏」をお描きください!
なかやまきんに君:なるほど、私も参加ですね!頑張って描きます!(お絵描き開始)
ーーお願いいたします!るぅさんには受賞作品についてお話頂きます。この作品は制作にどのくらいかかりましたでしょうか?
るぅ:はい。制作時間は、1日3時間を5日間、通しで合わせると15時間ぐらいです。
ーーどうしてこのイラストコンテストに応募しようと思ったのですか?
るぅ:今年やりたいことのひとつに「賞を取る」という目標があり、GENSEKIコンテストに何回か参加していた流れです。沢山あるコンテストの中、筋肉も好きなので面白いと思い、応募しました。
ーーありがとうございます。ちなみにるぅさん、『マッチョコ』というタイトルはギャグですよね…?
るぅ:はい(笑)筋肉チョコレートを描いて、完成して友達に見せた時、なんとなく「マッチョコ」ってつぶやいたら、友達が「えっそれ可愛い!」と笑ってくれたので、そのままタイトルにしました。
ーー普段、筋肉はイラストでよくお描きになるのですか?
るぅ:いえ、今までのイラストではあまり縁がなく、初めてのチャレンジでした。
ーー初チャレンジの中、再現度が高く驚きです。ありがとうございます!
さて、きんに君の方は、絵が出来上がりましたでしょうか?
なかやまきんに君:はい、なんとか…できました!
ーー完成ありがとうございます!では、きんに君はこの短時間でどれだけ仕上げられたのか?
なかやまきんに君:私が描いたのはこちらです。どーん!!!
なかやまきんに君:テーマが「夏」ということで、左上に太陽が、そして空全体に雲、その雲が腹筋の形、胸の筋肉の形のように、モクモクとした雲がムキムキとした筋肉に見えるというイメージで描きました!
(一同和み)
ーーきんに君らしい夏と筋肉テーマの絵ですね!描いていただき、ありがとうございました!
最後に、るぅさんときんに君に一言ずつ、いただければと思います。
るぅ:今回、あまり描かない絵柄で挑戦しましたが、受賞できて自信に繋がりました。これからもいろんな事に挑戦していきたいと思います。
なかやまきんに君:今回のテーマは「お絵かきと筋肉は裏切らない」。よく「筋肉は裏切らない」と言いますが、僕の中ではいつも「筋肉を裏切らない」と思っています。
いつも「筋肉ありがとう」と。大会に出るために、かなり過酷な状況、食事制限をさせてもらってる。だから、私はこの、共に戦ってくれる筋肉を裏切らない。そういう気持ちでやっています。
ボディビルという競技は、スポーツという面だけでなく、筋肉を作っていくという「自分の体をデザインする」アートな面もある。絵を描くのも、何もない真っ白なキャンパスからデザインしていくアートな事ですが、筋肉をちょっとずつ作っていくような感覚と近いのでは、と今回思いました。
そんな筋肉とお絵描きが掛け合わされるのが改めて面白く、今後も一緒にできることがあったら、楽しいと思います!
えーと…それで最後はいい感じで終わろうと思ったのですが……パワー!!!
(一同笑)
ーー最後まで和やかに盛り上げて下さって、ありがとうございます!きんに君のポージングフォトセッションで、表彰式を締めたいと思います。本日は誠にありがとうございました!
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最初から最後まで会場を和ませ、はじける笑顔と磨き上げられた筋肉で表彰式を盛り上げてくれたなかやまきんに君。そのパワー!!!あふれる、ボディービルダーとしての目線で選ばれた作品群は、普段のイラストコンテストとはひと味違う、専門性と迫力のあるものになった。
筋肉を鍛えるストイックさとイラストの腕を磨く向上心に共通のものを感じることができ、また分野により様々な評価を受けることができる、イラストレーションの可能性を実感できた楽しいイベントとなった。
登壇者
なかやまきんに君(Twitter:@kinnikun0917)
2000年ピン芸人としてデビュー、吉本新喜劇に入団。2003年「ABCお笑い新人グランプリ」審査員特別賞、「R-1ぐらんぷり2006」ファイナリストとしても知られ、お笑いのみならずスポーツ系の番組でも人気を博す。2006年、米国「筋肉留学」でサンタモニカカレッジ卒業(運動生理学)、現在はボディビルダーとしても活躍。今年7月の「東京マスターズボディビル選手権」では3位受賞など、輝かしい成績を残し続けている。
るぅ(Twitter:@Ru_chamo/Instagram:@ru_chamo)
筋肉イラストコンテスト最優秀賞「最も仕上がっているで賞」受賞。
イラスト、雑貨を制作。何事にも囚われず、様々なテーマ・コンセプトの作品を世に送る。雑貨ブランド〖chamo〗を立ち上げ、物語を込めたタイツ・ソックスをデザイン、ヴィレッジヴァンガード・クリエイターズストアに出店している。
執筆者
kao(twitter:@kaosketch/HP)
イラストレーター・GENSEKIインタビューライター。空気感や表情が伝わる表現を目指す。ファンタジーとSFが好き。名古屋在住。