「金ならいくらでもある」←このセリフからキャラを考えてもらったら、心を揺さぶられるイラストが出てきた!

GENSEKI主催のイラストコンテスト「このセリフを言ってそうなキャラクターを描いてください。」を開催しました。
お題のセリフは「金ならいくらでもある」。

これまでにないテーマで、どんな作品が集まるか運営一同ドキドキしていたのですが、なんと100を超えるユニークな作品が集まりました!
今回は、GENSEKIスタッフが受賞作品について語りあっている様子をレポートにしてお届けします。

目次

参加メンバー


コンドウメンバーブログ
GENSEKIの運営スタッフ。イラストコンテストの企画運営、SNS運用、バナー制作なども担当。商業イラストレーターとしても活動。


ハラサワメンバーブログ
GENSEKIの運営サポートスタッフ。趣味は相撲観戦。漫画やイラスト、文字を書くことも好き。


サイトウメンバーブログ
GENSEKIマガジンの運営サポートスタッフ。インタビューや記事、バナー制作などを担当。イラストは見るのも描くのも好き。

【大賞】心を揺さぶられるワンシーン

いのちの値/きの磯辺


この一枚から前後のストーリーが深く想像させられて、心を揺さぶられます。物語の第1話のような印象を受けました。


一場面、漫画でいうと一コマなのに、情報がすごく詰まっていますよね。
背景のわずかなシルエットから、ここが正規の病院ではないことが伝わってきます。白い息が出るほどの寒さなのにあまり暖かくなさそうな服を着ていたり、クシャッとなったお札も一体どこで用意したのか……。この子たちの行く末が気になってしまいますね。


顔のケガも、ここに来るまで紆余曲折あったんだろうなと想像できますね。良い方向に行ってほしいですが……。
でもそれらの描写が説明的すぎないところがまたすごいですよね。白黒の表現も上手ですし、吹き出しの入れ方も印象的になっています。漫画を描くことに慣れていそうだなと思いました。


ブラシのざらざらした感じもあっていますよね。吹き出しの形は叫んでいるような形じゃないのに、描き文字によって勢いを感じるし、ちょっと震えているようにも見えて必死さが伝わってきます。


イラストも漫画も描けるというのは簡単に真似できることではないので強みになりますよね。
GENSEKIにぜひ漫画も投稿していただきたいです。

【佳作】多種多様なお金持ち(?)


コンテストが開始して早々に投稿されていましたが、その時点で「確かに!」と思っていました(笑)。奇をてらっている感じではないのに案外思いつかなかったな、と。シンプルで良いですよね。


招き猫という発想は、応募作品の中でも珍しかった気がします。


見た瞬間しっくりきましたね。かわいい。そのままLINEスタンプにできそうです。
「金ならいくらでもある」って、基本的にはあまり良い印象のセリフではないと思うのですが、こちらの作品からは嫌な感じが全然ないですね。


お金を持っているというより、招く方だからいやらしさが出ないのかもしれませんね。


このセリフで愛される感じに持って行ったのがおもしろいです。

大人買い!/さねき

 
懐かしい気持ちになりますね。実際にやったことあるな、お年玉で大人買い。財布じゃなくてポチ袋のままなのもわかります。


大人の千円と子どもの千円って全然違いますよね。お札がいっぱいあるだけで、金ならいくらでもあるっていう万能感がありました。
よく見るとリュックにもシールと同じキャラクターが描かれていたり芸が細かいです。


髪飾りや首飾りも全部このキャラのグッズなんでしょうね。
子ども用の買い物かごを使ってるのもかわいい。


背景の描写が丁寧な作品ですが、レジ周りの描き込みがものすごくリアルですよね。レジ打ちの経験がありそう。私がレジで働いていたときもこの位置にテープが置いてありました(笑)。


ポスターとかも新年のものになっています。お正月からお仕事大変ですね……。


店員さんにとって癒しの瞬間だったのかもしれませんね。


こちらはさっきの作品と同じ日の、別の少年ですね(笑)。
いろんな種類のポチ袋を並べてるところとか、服装からも幼少の記憶を刺激されました。


このキラキラした表情につい引き込まれましたね。これでもかとキラキラしたエフェクトが乗っていますが、この男の子の顔が一番輝いています。


すごく良い顔をしています。かわいい。


タイトルを見たら「僕が買ってあげる」なんですね。お父さんお母さんに言ってるんでしょうか。もし子どもにこんなこといわれたら笑っちゃうだろうな。


絶対に親からもらったお年玉も入ってますもんね。


図らずも同じテーマで対照的な姿の少年少女が見れました。好きなものをいっぱい買いたい女の子と、大人になったようなつもりの男の子。それぞれの個性が出ていておもしろいですね。


シンプルにキャラデザだけで、まさに「金ならいくらでもある」と言っていそうな雰囲気を出しています。
作品の説明テキストにある通りの成金らしさをデザインだけで見事に表現されていますね。


成り上がり感が全体からにじみ出ていますね。葉巻はかなりお金持ちっぽい要素な気がします。


仕事は全て部下にやらせて自分は甘い汁だけ吸って……というタイプではなさそう。自分でも動いてそうな感じがしませんか。


たしかに実力で富を得ていそう。あと、目が隠れているのって素性のわからなさにも繋がりますね。ワイルドでガタイもよくて、どれだけの資産を抱えているのかも想像できない感じが良いです。
このカクッとした線の引き方も、このおじさんのゆるぎない自信を表しているようで似合っていますね。

黄金の瞳/Minatsu YUI


ザ・王族ですね。生まれながらのお金持ち感があります。


説明テキストにも孤独とありますが、こんなに煌びやかなのに幸せじゃないというか、さみしさが表情から漂ってきます。
セリフからストレートに想像できるのはさっきのおじさんを含めたこの二人な気がしますが、同じセリフでもニュアンスが本当に違いますね。


金貨は馴染みがないからか、お札に比べてファンタジックな印象を受けます。


高価なものを雑に扱ってる感じもポイントになっていそうです。服もきっと上等なものだろうけどだるそうに寝転んでいて。なんとなく、さっきのおじさんは高価なものを丁寧に扱いそうな気がします。
金なんてあっても仕方ないと思っていそうな王族と、金はいくらあってもいいと思っていそうな成金、こちらもまたおもしろい対比を感じられました。

応募作品全体を振り返って


皆さまご応募ありがとうございました!


本当にいろんな想像を広げてくれたなというのが一番の感想ですね。どれだけ想像を広げられるか、というクリエイター精神に火をつけるようなテーマだったのかもしれません。


個人的に想像していたのは、やはり成金や命乞いのセリフでした。そういった直球の作品がもっとたくさん来ると思っていましたが、それぞれが思い思いの変化球を投げてくれた感じがします。


受賞作品以外にも気になった作品がたくさんありましたね。悪い男、オタ活、食べ物の「いくら」とか(笑)。それぞれに部門を作りたくなっちゃいました。


この「金ならいくらでもある」というセリフ、最初は結構限定的すぎたかなと思ったんですよ。こんなに多岐にわたるとは驚きました。だいぶいいラインを付けた感じがします。


他のセリフでやったらどうなるんだろう。ぜひまたやりたいですね。

コンテストアイデア募集中!

GENSEKIでは、皆さまからの「あったらいいな」と思うコンテストやお題のアイデアを受け付けております。
次回の「このセリフを言ってそうなキャラクターを描いてください。」で描きたいセリフのアイデアもあればぜひぜひお送りください!

執筆
GENSEKIマガジン編集部

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