「絵を描いていると肩がこって……」イラストレーター・漫画家向けセルフケア

2025.2.25

こんにちは。指圧師の斎藤充博です。絵を描くために机に長時間向かっていると、身体のあちこちがツラくなってきますよね。

この連載ではイラストレーターや漫画家向けに、かんたんにできる身体の休め方やストレッチを紹介します。

今回のテーマは「肩」です。

イラストレーター・漫画家向けセルフケア
腰・「イスに座っていると腰が痛くて……」
肩・「絵を描いていると肩がこって……」
手・「ペンを持っていると手がダルくて……」

ストレッチ解説

斎藤充博
国家資格を持った指圧師。日本指圧専門学校卒業。著書に『ツボストレッチ』(日本文芸社)、『子育てでカラダが限界なんですがどうすればいいですか?』(青月社)、『ひと目でわかる!すぐ効くツボ便利帖』(永岡書店)など、著書多数。ライター、イラストレーターとしても活動している。

肩の脱力

  1. 片方の肩を真上に上げる
  2. 限界まで上げて1~2秒ほどキープする
  3. 一気に脱力する

まずは手軽に肩を脱力できる方法を紹介します。実は筋肉の力を一番抜きやすいのは、最大限に緊張したすぐ後なんです。イスに座ってやってもいいですし、立ってやるのもいいですね。

首の後のストレッチ

  1. 両手を頭の後ろで抱える
  2. 両手の肘を胸に近づける
  3. 10秒ほどキープする

「肩こり」とよくいいますが、実際には首から肩にかけてつながっている僧坊筋という筋肉の疲労です。このストレッチではそんな肩こりの原因筋とも言われている僧坊筋を伸ばしています。

肩こりが強い人はピリッとした刺激を感じられるかもしれません。あまりがんばりすぎずに気持ちいい範囲で伸ばすのがコツです。

首の斜め後ろのストレッチ

  1. 両手を頭の後ろで抱える
  2. 斜め45度ほど横を向く
  3. 両手の肘を胸に近づける
  4. 10秒ほどキープする

先ほどの「首の後ろのストレッチ」とほぼ同じ手順ですが、伸びる場所がちょっと違います。ぜひセットにしてやってみてください。

イスを利用して肩甲骨周辺をゆるめる

  1. イスの前に正座する
  2. 片方の腕の肘を上げる
  3. 肘をイスの座面に置く
  4. 頭を下げながら上半身を倒す
  5. 10秒ほどキープする

最後に、肩甲骨周辺の筋肉のケアです。ここは日常生活でほとんど伸ばす機会がない筋肉であり、さらにイスを使って強力に伸ばすことができるので、かなり刺激の強いストレッチになっています。ちょっとづつやってみてください。やってみるとハッキリわかるくらい肩が軽くなると思いますよ。

首は頭を支え続けている

頭の重さは体重の10%程度と言われています。50キロの人なら5キロ、60キロの人なら6キロ。だいたいボウリングの球と同じくらいの重さです。

この重たい頭を、人体の中での筋肉が少ない首だけで支えているんです。そりゃあ、疲れますよね~!

しかも、机に向かって絵を描いているときって、頭が下を向いているわけですから、より首の負担が大きくなります。

疲れを感じる前に定期的に休憩して、セルフケアしたいですね。

イラストレーター・漫画家向けセルフケア
腰・「イスに座っていると腰が痛くて……」
肩・「絵を描いていると肩がこって……」
手・「ペンを持っていると手がダルくて……」

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イラスト

きびのあやとら(GENSEKI/X:@kibinoayatra

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